永遠なれ、エアーズロック

 ニュースによると、オーストラリアのエアーズロックの登山が永久に禁止となったらしい。エアーズロックという呼び名は今は使わず、ウルルといったほうが良いようだ。もっともウルルはウルル国立公園の総称にも使われるから、少しだけややこしい。

 実は、1988年、私はこのエアーズロックに登った。これは山ではなくて、たった一つの岩ということで、世界でも珍しく、昔からオーストラリア中部の観光の目玉だった。ここにいくだけでも一苦労で、一番近いアリススプリングスという街に、まずは行かなくてはならない。シドニーから飛行機で3時間くらいかかった記憶がある。アリススプリングスについて、さっそくというわけには行かない。まずは、そこでツアーの申し込みをした。ツアーは一泊2日のツアーだったが、ありスプリングスからエアーズロックへはバスで8時間近くかかったのだ。だから、翌日の朝からツアーが始まり、途中、いくつかのポイントでガイドから話を聞き、現地についたのが午後夕方近かった。夕方は日暮とともに、エアーズロックが色を変えていく。とても幻想的な光景だったのを覚えている。

 バンガローのようなところに一泊して、翌日登山。45分ほどで頂上に着く。その光景は360°のパノラマだ。頂上には碑と、ノートが一冊置いてあり、自分の名前やメッセージを書けるようになっていた。エアーズロックには、登山用に手すりが割りの鎖が埋め込まれていたが、きっとこれを機会にそれも撤去されることだろう。

 元々ここは先住民の聖なる地であり、土足で登ることは彼らの文化を踏みにじるものだという批判が沸き起こっていた。そこで、今年で登山を禁止したとのことだ。エアーズロックのあるウルル国立公園は世界遺産にもなっているところなのだが、砂漠地帯だ。冬でも日差しは暑い。所々に先住民たちの残した絵が壁画が見られるが、どれにもストーリーがあるらしい。ディジリデュの音を聞きながら、再び、彼の地に行けることを夢見る今日この頃である。