マコト教授?

 WHOの英文記事を読んでいて、ふと事務局のTedros氏のことが気になって調べてみて驚いた。日本ではテドロス事務局長と記事ではあるのだが、テドロスというのはfirst nameで、私に置き換えれば、「マコト」だ。つまり「真教授」と公的に紹介されているのであって、「佐々木教授」と書かれていないのと同じである。テドロス・アダノム・ゲブレイェソスというのが彼の名前で、本来ならゲブレイェソス事務局長となるはずである。Wikipediaでもテドロス・アダノムという見出しであり、記事はTedrosが主語として使われている。

 世界中の新聞で「安倍首相」ではなく「晋三首相」と紹介されているのに等しいのだが、なぜこんなことになったのだろうか?2017年のWHOの新しい事務局長にテドロス氏が選ばれたという記事を読むと、どうも事務局長に立候補したときに、わかりやすいように自分でDr. Tedrosとして選挙を行なったようだ。そのことから、Tedrosを名字として捉えた人も多かったのかもしれないし、海外のニュースでDr. TedrosとあったのをそのままTedrosが名字と思い込んで使っているメディアも多いんじゃないだろうか。

 まあ、日本には「イチロー」という先駆者もいるので(笑)、姓ではなく、名で知られることもありなのかもしれないが…。