iPad Air4 再評価

 昨年の秋から、iPad Air4の色彩に誘惑されて、今年の春までメインとして使っていた。しかし、不満もあり、iPad ProのM1化に合わせて、プロに復帰した話も書いた。あれから、iPad Proを授業でもその他の業務でも活用してきたのだが、唯一の不満はMS Teamsを使っての授業だった。実はそれまではTeamsの授業では、iPadの画像をHDMIで教室内のプロジェクターに接続し、それをTeamsで共有して、オンライン上の学生に見せて、スライドも手書きも表示してきた。ところが、この春からTeamsの仕様が変わり、lighteningを使用した機材ではPowerPointの画像以外はHDMIで共有できなくなった。だが、IPad Air4やiPad ProなどUSB-Cのものであれば、従来通り、HDMIで画面の共有ができることがわかり、授業用機材はiPad Proを使ってきたのである。

 さて、ところが問題が一つ発生した。授業は基本的に対面になったが、授業はコロナの影響で対面に出られない学生用にオンライン・録画せよとの、いわゆるハイブリッド式をするようとの指示がくだり、門前の学生にもオンライン上の学生にも対応する必要が出てきた。通常、TeamsでHDMIを使って共有する場合、オンラインで見る学生には問題がないのだが、教室内の学生にはHDMIの音声が流れないのである。音声だけはなぜか本体から流れるのだ。iPad Proから流れる音声をマイクで拾い、それを教室で流すということを試みたが、なぜかiPad Proはスピーカーが4つあるため、マイクで拾える音が小さい。教室の音量を上げるとハウリングを起こし、なかなかうまくいかなかった。

 そこで、ふとiPad Air4のことが頭をよぎった。iPad Proで授業を行う前に上記のことをiPad Air4で行ったことがあり、その時は本体から流れる音は少し大きめで、マイクから拾えば教室内の学生の十分聞かせることができたのだった。授業を重ね、このフラストレーションが溜まるうちに、サブマシンとして使っていた無印iPad(第8世代)の後任として、iPad Air4を授業専用機材として使う手もあるのではないか逡巡するようになる。何度もApple Storeのサイトでポチッとしてはキャンセルを繰り返したが、ついに2週間のお試しと思い、購入した。

 あれから、10日ほど経ち、返品期間まであと数日となった。今回はガラスフィルムも貼り、裏面にも保護用のフィルムを貼り付けて、カバーはせず気軽に扱えるようにしている。サブマシンとして、そして授業専用マシンとして確かに使ってみると便利さがよくわかる。道具というものは、一つのものであれこれ活用するのも楽しいものだが、それぞれの長所を理解して、適材適所で使いこなすのも、また楽しいものなのだ。