2度目まして?

 仕事がら、テレビを見ていてるとアナウンサーや芸能人の言葉遣いがどうしても気になってしまう。最近は「エンターテイン・メント」という不自然な発音がとても気になるし、「ワー・ド」のようにwordを発音するのも気になる。

  そんな中、ある芸能人が「2度目ましてだったので、まだよくわからなくて…」と記者会見で話していた。「2度目まして?」と訝ったのだが、きっとはじめてあうのが「はじめまして」なので2度目にあったから「2度目まして」ということなのだろう。56年生きてきたが、この表現は初めて聞いた。率直に言って、面白いし、なるほど、こうして新しい用法が生まれて、それが広く人口に膾炙していけば、言語変化になるのであろう。「1万円からおあずかりします」も統語的におかしいのだが、これも今や自然にさえ聞こえてくるから不思議だ。

 言語研究をするものにすれば言語変化は絶えず起こるものであるし、止められないことは認識している。だが、一人のおじさんとしては、やっぱり「シャーペン」も「エンターテイン・メント」も「2度目まして」も受け入れ難いと感じる今日この頃なのである。