名古屋高校の健闘を讃える

 高校サッカーもいよいよ決勝戦が近づいてきた。愛知代表の名古屋高校は残念ながら準々決勝で敗退して、国立まであと一歩のところで残念な結果になったものの、その健闘を高く称えたい。

 名古屋高校はかつて私が招待されて、教職員を対象に講演したことがある。もう十年近く前の話だ。その講演の後、ぜひ一杯やりましょうと誘ってくれたのが山田先生、名古屋高校のサッカー部監督だ。その時は楽しい飲み会であった。

 その数年後、息子が名古屋高校に入学、卒業をして、息子の母校となった。この名古屋高校はプロテスタント系のキリスト教学校である。今回は名古屋高校のキャプテンが選手宣誓を行ったが、息子曰く、聖書から取った内容が入っていて、キリスト教系の学校に通っている子しかわからないところがあったらしい。ちなみに、我が家は私が国際基督教大学、妻と娘もキリスト教系の女子校を卒業したので、家族全員で聖書や讃美歌の話ができるのだが、誰もクリスチャンではない(笑)。

 名古屋高校は進学校で、サッカー部の選手がテレビで「サッカーも大学も国立目指す」と言っていたが、これはサッカーでは残念な結果になったが、きっと大学では問題ないだろう。サッカーは今しかできない。そこに全てのエネルギーを注いだことは尊いことだと思う。勉強は来年もできるが、サッカーは今だけのことだ。それぞれのタイミングで自分の力を注ぎ込むことができるというのは幸せなことでもある。

 名古屋高校サッカー部の三年は来週の全国共通テストに向けて、その集中力を傾けるであろう。そこにも再びの健闘を祈る。