夏休みの自由研究(外国語)

 大学時代にフランス語を学び始め、大学3年まで続けた。購読、文法、会話を授業で取った。大学院受験にはフランス語が必須と思い、トレーニングペーパーでかなり練習もしたが、大学院に入ってからフランス語とは遠くなった。大学時代にはラテン語の授業も1年間取ったが、これはきつかった。とにかく動詞、名詞と活用をどれだけ覚えるかが大切だったからだ。

 その後、ラテン語の勉強は何度か再挑戦しては挫折するということが続き、その間にも、トルコ語、ドイツ語、ハングル、さらには再びのフランス語と取り組んできたが、どれも中途半端に終わった。だが、自分がこのような外国語での挫折を経験していると、学生に英語を教える時に学生の気持ちがわかる。こちらが当然だと思うことでも、学生からすれば理解しづらい。現在完了形などがその典型ではないだろうか。

 さて、最近、外国語の独習でとてもいいサイトを見つけた。東京外国語大学が開設しているサイトで、音も文法も自習できる。もちろん、無料だ。

http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/

このサイトでは、例えばフランス語のouとuのように微妙な音の違いや口の作り方がビデオで紹介されているので、違いが分かり易い。また、穴埋め形式の練習問題があるので、実際に単語をタイプして入力していくなど、学習効果がよくわかる。

 最近、「世界の車窓から」をよく見ているが、そのときに東ヨーロッパの駅名は多くキリル文字で表記されているので、段々と表記と音の関係が知りたくなり、ついにこのサイトでロシア語に手を出した。外国語学習というと、日本人の気質として、「一つの外国語を極める」「一つの外国語ができてから別の外国語に手を出すべき」と考えがちだが、様々な外国語を同時に手を出しても面白い。結局は人間の言語だ。人間の口で作り出す音で成り立っているし、人間が知りたい情報に大きな違いはない。違いがあるのは、どの音を使っているか、それをどのように組み合わせているか、人称や時制をどのような活用で表現するのか、などの共通項がむしろよく理解できる。そもそも、いろんな音があって楽しい。ロシア語に接して、キリル文字が読めるようになると楽しくなる。皆さんも、いろいろな外国語にチャレンジしてはいかがだろうか。