Seven Habits of Highly Effective People

 数年前に、このタイトルの電子書籍を購入して、1/3ほど読んで、ほったらかしにしていた。久しぶりにもう一度と思って、読み直してみると、改めて、自分を見つめるいい機会となっている。

 まず、英語の問題だが、この表題のEffective Peopleとはどういう意味なのだろうか?疑問はそこから始まった。辞書では「効果的」「効果がある」という意味が一般的だが、それでは意味が通じない。大きな辞書を見てみると「(望ましい)結果を生むような」とある。Shorter Oxfordでは、"making a strong impression"とか、"Concerned with or having the function of accopmolishing or executing"とあるから、「印象を与える」とか、「実行力がある」という意味を感じさせる。つまり、これらの意味から、すると、この本の題名のHighly Effective Peopleとは、「すっごい結果を出す人」とか、「人に強い印象を与える人」とか、「何かしらの実を結ぶ人」という意味で考えればいいのだろう。ちなみに、日本語訳ではこの意味は割愛されていて、「7つの習慣」となっており、副題として「人格主義の復活」とつけられている。

 さて、内容はといえば、要するに、自分を見つめて、自分の確固たる信念を抱いて、それを中心としながら、自分を研鑽すれば、ひいてはそれが周囲にも結果をもたらすということだ。とかく西洋社会では「競争」が尊ばれるが、この本の中には近江商人のようにwin/winの関係こそ、長くいい結果を生み出すものだとある。なかなか興味深い。

 自分もだが、どうしても結果をすぐに求めたり、周囲の評価を気にしてしまって、自分を見失い、そればかりか自分自身を侵蝕してしまうことが多いように思う。この本の中にある習慣を実行できるかどうかはわからないが、まずは、考え方や、見方を改めてるということでは、一読の価値ありと言えるだろう。なお、この本は1989年の出版だから、すでに30年経過したものだが、その内容は時代の古さを感じさせない。