本物の舞妓さん

 昨夜、京都のあるパーティーで舞妓さんが舞を披露してくれた。京都で舞妓さんというと、観光客が化粧した「なんちゃって舞妓さん」ならよく見かけたが、本物の舞妓さん、しかもその舞を見られるとのことで、ちょっと興奮したのだが、周囲の参加者もそれは同じらしく(笑)、皆、舞台での舞をスマホで撮影していた。じっくりと三味線の音色と歌、そしてそれに合わせる舞を見ていると、しばし優美な世界に心を遊ばせ、現実を忘れるような感覚さえ感じることができた。

 その後、舞妓さんは各テーブルを回ってお酌をしてくれたので、みんな記念のツーショット撮影に走り、私も例外ではなく、うふふと舞妓さんとの記念撮影をした。ただ、諸事情があるので、ネットにはあげない方が良かろうと思い、ここでは写真を貼らない(不適切なことをしたのではありません(笑))。

 ちなみに、native 京都人に聞くと、本物の舞妓さんを呼ぶと2時間で数万円だそうだが、プラス三味線や歌の方の分も同じ分だけ値段がかかるらしい。なるほど、我々庶民にはとても手の出る遊びではないことがわかった夜だった。

待望のiPad mini

 今週はAppleの新製品祭りで、ネットが賑わった。来週のAppleのイベントで発表かと予想されたハードウェアが、次々に事前に出されるとは思わなかった。

 さて、中でもiPad miniが一番心惹かれた。以前にもiPad miniは使っていたのだが、システム手帳をデジタル化したものとして重宝していた。だが、手帳がわりに使えば使うほど、満足のいくペンに出会えないものどかしさを感じ、いつしか手放してしまった。しかし、毎度iPadApple Pencilを使って授業を行うたびに、「iPad miniApple Pencil対応になればいいのに」と思っていたものだった。

 そして、満を辞して、それが出た。今やiPad Pro 11インチを使っているのだから、もう、iPad miniはいらない。そう、理性ではそう思うのだが、どうしても残り火のように残っていたiPad miniApple Pencilへの渇望が否定できない。逡巡した挙句、ポチッとしてしまった。今ならアップルローンで24回払い無金利だし(笑)。あまりデバイスが多くなると回転率が下がって、もったいないのだが、しばらくはiPad miniを毎日カバンの中に忍ばせておこうと思う(でも、4月にならないと入手できないんだけどね)。

「こんな夜更けにバナナかよ」を読んで

 kindle電子書籍で、「こんな夜更けにバナナかよ」を読んだ。きっかけは映画のPRだったのだが、その原作はどんなものだろうと、気軽に電子書籍をポチッとして、読み始めたのだが…

 その内容はちっとも気軽ではなかった。障害者とボランティアの感動の実話などと軽薄な言葉では語ってはいけない内容がそこにあった。これは主人公で筋ジストロフィー患者の鹿野氏とその介護をしたボランティアの人たちとの記録で、ライターが資料やインタビューを中心にまとめたものだ。

 内容の細かいことは敢えて書かないが、この本を読むと、「普通に生きる」とはどういうことか、という問いを自分自身に突きつけられる。助けるのは誰か、助けられるのは誰か、迷惑をかけて、助け合うのが人間だとわかっていても、人間関係の煩わしさが敢えてつきまとう。その煩わしさとどう向き合っていくのか。生を全うするとはどういうことなんだろうか、自分がその立場になったら、どうするだろうか。疑問や問いかけは果てしなく続く。いや、この本と向き合うと、その問いから逃げることが許されないんじゃないかと考えるのだ。

 映画はまだ見ていないが、この本を読んだ後だけに、むしろ見ないほうがいいかなと思う。最近の中で、久しぶりに心の真ん中が掴まれた本であった。

そうではないですよ、Jet Stream!

 昔から大好きなラジオ番組がJet Streamだ。高校生の頃、深夜に起きて城達也さんのアナウンスを聞きながら、遠い外国旅行をイメージしたものだ。今でも昔の録音を聴きながら仕事をすることが多い。この番組の影響でポール・モーリアも好きになり、コンサートまで行ったものだった。あのオープニングのセリフは代を重ねて、今は大沢たかおさんがキャスターとして語っている。城達也さんの頃のなんともロマンチックなイメージはそのままだと思う。今はradikoのタイムフリーで聞くことができてとても嬉しい。

 さて、この番組、今も昔ながら外国の旅情報を教えてくれるのだが、数日前の放送の内容は、「ちょっと待って!そうじゃないよ!」と叫びたくなった。その会ではアメリカの東海岸プリマスを紹介していた。ピルグリムファザースと呼ばれる人たちが1620年にイギリスから渡って、アメリカに入植を始めた地だ。ここにはメイフラワーという当時、大西洋を渡った船が再現されて、歴史博物館として人気があるとのことだった。

 そうなのである。昨年の夏、そのメイフラワーを目当てに、ボストンから列車に乗り、無人駅で1時間過ごすことになった果てに、行ったのだ。憧れのアメリカ建国のふるさと、プリマスに。

 だが、そこにメイフラワーはなかった。タクシーの運転手さんに後で聞いたら、現在他の場所で修復中で2020年までは帰らないとのこと。そういう最新情報は番組の構成作家たちは調べないのかもしれないけれど、もしかすると、その情報から旅行に行く気になって、実際に行ってがっかりする人たちが出たらどうするのだろうか?いらぬおせっかいと心配ではあるのだが、旅情報、特に外国の情報だけは、自分で確認をしなければダメだなと改めて思ったしだい。

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ここがプリマス

 

朗報

 ちょっと前に辞書の串刺し検索をしたいので、電子辞書を購入する話を書いた。辞書の多さを考えると電子辞書のコストパフォーマンスは高い。だが、常時持ち歩くというのも煩わしく、やはりiOSバイスで串刺し機能が欲しいと思っていたところ、昨夜、衝撃のニュースが出てきた。

 iOSで使っている辞書の制作会社、物書堂が、同社発売の辞書で串刺しができる機能を実装してくれたのだ。しかも、現行の辞書アプリから無料でアップーデートして、その機能が使えるとあって、ベッドの中で小躍りしながら、アップデートをした。

 さらに朗報なのが、欲しかった「リーダース プラス英和辞典」が物書堂から発売されたのだ。8800円と安くはないが、速攻でポチッとしてしまった。この辞書を使い、他の辞書と串刺しができるのであるのなら、日常では十分すぎるほど。物書堂の辞書だけでは対応できないので、電子辞書を使う場面は必要にはなるが、それでも出番は少なくなる。

 春先の良い知らせであった。

 

功名が辻

 またもやAmazon プライムのドラマの話である。2006年に放送された、大河ドラマの「功名が辻」を二週間で制覇した。流石に48回分を見るには時間がかかる。なんというか、今は達成感さえ感じている(笑)。

 ドラマの内容は山内一豊とその妻の物語だが、時代劇なのに「愛する」などというありえない言葉が出てくるという突っ込みどころはあるが(笑)、まあ、この先が見えない現代と戦国の先が見えない時代とをオーバーラップさせてみると、考えさせられるところも大きい。また、所詮男は女の掌の上で生きているという時代を超えた普遍性も理解できる(笑)。

 「沈まぬ太陽」と「功名が辻」の両方とも上川隆也氏が中心人物であったが、真面目な人を演じさせたら、この人の右に出る者はいないような感じがする。次の彼の作品が楽しみだ。

オープンな世界とクローズドな世界

 仕事の都合でどうしても、複数の辞書を串刺し検索しなければならなくなった。これまで、辞書はiOSバイスにインストールした辞書アプリで凌いできた。一応、これでも英語のプロであるから、英語辞書アプリの主だったものは購入してインストールしてあるので、辞書ごとに調べるのならば、これでも十分かもしれない。

 しかし、串刺し検索ができれば、様々な例文などが一度に検索可能となる。色々と調べてみたら、どうもiOSの辞書アプリでは対応していないらしい。Androidだとそれができるとのこと。オープンなAndroidなら可能であり、クローズドなiOSではセキュリティーの都合でそれを許していないようなのだ。

 かといって、今更Androidバイスを購入したくもない。そもそも最近は単に物欲がなくなってきただけではなく、物理的にものが増えること自体が嫌になってきた。さらにAndroidバイスを購入して、新たに辞書アプリを買うとかなりの出費となる。そこで、今更ながら、電子辞書に目をつけた。

 調べてみると今や電子辞書でまともなものはカシオしか選択肢がない。コンテンツの数とコスパではずば抜けている。木になる串刺し検索も、今年のモデルからできるようだ。電子辞書はiOS以上にクローズドな世界なのだが、逆に、ここから変化することもなく安心して使うことができる。

 とかくオープンな世界の方が居心地が良さそうだが、事と次第ではクローズドな世界の方が居心地がよくなることもあるようだ。そういえば、私は広めのリビングにいるよりも狭い納戸の中にいる方が心休まるタイプだ(笑)。